あしのいろいろ【動物園よもやまばなし】

ページ番号1022376  更新日 令和5年3月8日

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今回は動物たちの【あし】についてお話したいと思います。

まず、皆様にクイズです!
下の3枚の写真。矢印が示すのは身体のどこの部分でしょうか?

写真:ライオン
ライオン
矢印が示すのは何かな?
写真:ミニチュアホース
ミニチュアホース
矢印が示すのは何かな?
写真:ニホンザル
ニホンザル
矢印が示すのは何かな?

答えは「かかと」です。

それぞれ位置が違い、かかとの地面につく位置や爪のつくりによって、歩き方が変わります。
では、それぞれをご紹介しましょう!


写真:綺麗に餌を完食するメスライオンのライラ
メスライオンの「ライラ」
赤矢印がかかと、青矢印が膝を示す

まず、ライオン。

かかとが地面に着かず、脚先だけで歩きます。(ヒトでいう背伸びをしているイメージ)
イヌ科やネコ科が含まれ、獲物に気づかれないように静かに近づくことができ、地面を力強く蹴って高速で追いかけることができます。
ヒトも走るとき、かかとを浮かして助走を着けて思い切り走りますよね!
この歩様の動物たちは趾行性(しこうせい)というグループに分けられます。

写真:ミニチュアホースのカスミ
メスのミニチュアホース「カスミ」
赤矢印がかかと、青矢印が膝を示す

次のミニチュアホースは蹄(ひづめ)を地面に着けて歩いていますが、実は蹄は身体のつま先にあたる部分なんです。(ヒトでいうバレリーナのようなイメージ)
他に、ウシやシカの仲間が含まれます。
蹄はほとんどがケラチンという成分でできていて、ヒトでいう爪のようなもの。
指先を覆っているので、指を細かく使うことはできませんが、足全体の長さを使い素早く移動するのに有利です。
蹄行性(ていこうせい)というグループに分けられます。

写真:ニホンザルの歩く姿
オスのニホンザル「ワイルド」
赤矢印がかかと、青矢印が膝を示す

最後はニホンザル。ヒトのように地面にかかとを着けて歩きます。
サルの仲間以外にクマの仲間などが含まれます。
足裏全体で体を支えられるため、安定した直立ができますが、高速では走れません。
2足歩行も可能で、高い位置にあるものを採ったり動きのレパートリーも幅広いです。
蹠行性(しょこうせい)というグループに分けられます。

写真:左のニホンザルは器用に前足と後足の指を使い竹に登っている、右のニホンザルはかかとを地面に着けて座っている
左は器用に前脚と後脚の指を使い竹に登るニホンザル。
右はかかとを地面に着けて座るニホンザル。
お尻を着けて座ることも可能。

このように4足歩行の動物の歩き方は大きく3種類に分けることができます。


では、もう一つクイズです。

下の2枚の写真。どちらも蹄行性です。
でも、何かが違います。違いが分かりますか?

写真:アミメキリン
歩くアミメキリン
写真:ミニチュアホース
歩くミニチュアホース

お気づきでしょうか?
脚の運び方が違うんです!

写真:キリンの脚の運び方。左右同じ方の前脚と後ろ脚をペアにして歩く。
キリンの脚の運び方。
左右同じ方の前脚と後ろ脚をペアにして歩く。

キリンは左右同じ前脚と後脚をペアにして歩きます。大きく前に踏み出しても自分の脚が邪魔にならず一歩一歩の歩幅を広くすることができ、さらには重い体を支えるため脚の負荷を和らげています。

この歩様を側対歩(そくたいほ)といい、他にもラクダ、ゾウに当てはまります。

写真:ミニチュアホースの足の運び方。左右反対の前足と後ろ足をペアにして歩く。
ミニチュアホースの脚の運び方。
左右反対の前脚と後ろ脚をペアにして歩く。

その他は、ほとんどが出した前脚と左右反対の後脚をペアにして歩きます。上下に体が動き速く走ることが可能です。
この歩様を斜対歩(しゃたいほ)といいます。

身体のつくりも、動物種や生活様式などによって様々な違い、理由も様々です。
今回ご紹介した以外の当園にいる他の4足歩行の動物たちに、どの歩き方が当てはまっているのか考えながら巡ってみてはいかがでしょうか?

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