23価肺炎球菌ワクチンの概要と注意事項
高齢者肺炎球菌予防接種に関連して、肺炎球菌の症状やワクチンの効果、接種に当たっての注意事項などを紹介します。
なお、定期接種の実施や、任意で接種する場合の費用の一部助成については、下記のリンク先のページをご覧ください。
平成26年10月から高齢者の肺炎球菌予防接種が定期接種になりました。対象となる年齢の人に実施します。
過去に23価肺炎球菌ワクチンの接種を1度でも受けたことがある人や(自費または市の費用助成にかかわらず)、定期接種で受けられる期間を過ぎた人は、国の基準により対象外になります。
接種日65歳以上の人が対象者です。ただし、定期接種の対象者と過去に23価肺炎球菌ワクチンの接種を受けた人は助成対象外となりますのでご注意ください。
(定期接種との併用はできません)
肺炎球菌の症状と合併症
肺炎球菌は、肺炎、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎などを起こす細菌の一つです。高齢者の肺炎は約半数が肺炎球菌によるものとされ、予防接種による重症化防止が期待されています。
この菌は、主に気道の分泌物に含まれ、唾液などを通じて飛沫感染します。日本人の約3~5%の高齢者では鼻や喉の奥に菌が常在しているとされます。これらの菌が何らかのきっかけで進展することで、上記の疾患のほか、髄膜炎、敗血症などの重い合併症を起こすことがあります。
23価肺炎球菌ワクチンの効果と副反応
定期接種では「23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン」を使用します。
(任意接種一部助成も、65歳以上の人がこのワクチンで接種した場合を対象とします。)
肺炎球菌には93種類の血清型がありますが、成人の重症の肺炎球菌感染症は、その原因の約7割が、このワクチンで対応する23種類の血清型で占められるとの研究結果があります。
接種に伴う副反応として注射した部分が硬くなる、痛む、赤くなるなどの症状が見られることもありますが数日で消失します。まれにアナフィラキシーやじんましん、関節痛などがあらわれることがあります。
接種方法・効果の持続
- このワクチンは1回0.5ミリリットルを筋肉内または皮下に注射します。
- 健康な人では少なくとも接種後5年間は効果が持続するとされており、インフルエンザワクチンのように毎年接種する必要はありません。
注:過去5年以内に接種を行ったことがある人では、再接種により注射部位の痛み、赤み、しこり等の副反応が、初回接種よりも頻度が高く、程度が強く発現することがあります。
次の人は予防接種できません
- 明らかに発熱している人(通常は37.5度を超える場合)
- 重い急性疾患にかかっている人
- 23価肺炎球菌ワクチンの成分により、アナフィラキシーを起こしたことがある人
- その他、医師が接種を見合わせると判断した人
次の人は接種前に医師にご相談ください
- 心臓病、腎臓病、肝臓病、血液病、発育障害などの基礎疾患がある人
- 他の予防接種を受けた後2日以内に、発熱、全身の発疹などの副反応が強かった人
- けいれんの既往歴がある人
- 免疫不全と診断されている人及び近親者に先天性免疫不全症の人がいる人
- 23価肺炎球菌ワクチンの成分に対してアレルギーのおそれがある人
他のワクチンとの接種間隔
医師が必要と認めた場合は、他のワクチンと同時に接種することができます。
接種後の注意
- 接種当日は激しい運動を避けてください。入浴は差し支えありませんが、注射したところをこすらないでください。接種後に発熱したり、注射したところが腫れたり赤くなったりすることがありますが、通常の場合その症状は軽く、数日中に消失します。
- 接種後1週間は体調に注意してください。異常な症状(高熱、けいれん、局所の異常反応など)が現れたときは、速やかに医師の診察を受けてください。
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