市長就任挨拶(令和元年6月10日)

ページ番号1015514  更新日 令和5年5月10日

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 このたび、市民の皆様のご支持をいただき、新元号令和の幕開けとともに桐生市のかじ取りをさせていただくことになりました。
 人口減少という大きな課題に直面しておりますが、この新たな時代に、シティブランディング戦略の取組などを通して桐生の潜在能力を最大限に引き出し、若者が夢を持ち、一人ひとりが輝き、そして誰もが住み続けたくなる、そんな桐生市を、市民の皆様と共に感じ、共に創り上げてまいりたいと考えております。
 これからの4年間、スピード感と決断力をもって、市民生活の向上や市政の発展のために、全身全霊を注いでまいりますので、ご理解の程よろしくお願い申し上げます。

 それでは、はじめに、“桐生独自の子育て・教育環境の整備”について申し上げます。
 子育て支援につきましては、‘子どもを産み育てるまち桐生’の実現に取り組みます。妊娠、出産、産後、育児まで切れ目なくしっかりサポートします。そして全ての人が生き生きと活躍できる男女共同参画社会の実現に努めるとともに、誰もが家事・育児・介護に積極的に参加する意識改革を促進します。
 教育につきましては、桐生の誇るべき歴史や文化、豊かな自然環境を活用し、桐生から世界へ羽ばたく人材の育成に取り組みます。最先端技術に触れたり、幼児から英語に親しむことができる環境を整備するとともに、群馬大学と連携した「サイエンスドクター事業」及び「未来創生塾」の充実、幼児・小学生へのプログラミング教育支援などの体系化を図り、幼児期から義務教育終了まで連続性のある、桐生独自の教育プログラムの構築に取り組みます。
 また、いじめ、虐待、DV、自殺の未然防止に重点を置いた、子どもたちの命を総合的に守る体制を検討するとともに、職業体験などを通じて子どもたちが‘桐生で働き、桐生に住み続けたい’と思えるような取組を進めてまいります。

 次に、“人口減少対策”であります。
 桐生の素晴らしい財産を積極的に発信し、祭りや地域の行事に参加する交流人口や関係人口を増やすことで、定住人口の増加に繋げてまいります。
 さらに、「きりゅう暮らし応援事業」のこれまでの成果等を検証し、より効果的な内容となるよう見直しながら、移住や定住の増加に努めるとともに、県と共同で移住支援事業を実施するなど、東京圏からの移住や就労を促進する施策を進めてまいります。
 また、今後急速に進むことが見込まれる国際化にも対応しなければなりません。民間企業と連携しながら、外国人を受け入れることができる環境整備を行ってまいります。

 次に、“産業振興と雇用拡大”であります。
 商業振興では、地元消費を奨励する恒例行事として‘今日は地元桐生のお店で買い物しよう’の日を提唱し、桐生版の「スモール・ビジネス・サタデー」の実施を研究してまいります。
 工業振興では、市内企業、群馬大学、学術・研究機関、金融機関の交流促進と連携強化を図り、次世代産業への研究や起業を強力に支援するとともに、豊かな水資源などの自然を生かした企業誘致に努めます。
 さらに創業支援につきましては、空き家や空き店舗の活用を促すなど、起業しやすい環境づくりときめ細かなサポートを行い、地域経済との好循環を生み出す‘小さくてもキラリと光るビジネスチャンスのあるまち’を目指してまいります。
 農業振興では、新田みどり農協や県と連携して、農産物のブランド化や担い手不足解消などに努めるとともに、6次産業化を支援する企業の誘致を目指してまいります。
 林業振興では、木材需要の拡大を目指し、梅田町に開設された「桐生木材ヤード」の活用を図るとともに、林業生産基盤である林道整備事業を県と連携して継続的に実施してまいります。

 次に、“市民力を生かした観光誘客”であります。
 令和2年4月から6月に開催される群馬デスティネーションキャンペーンを絶好の機会と捉え、(仮称)観光情報センターを開設し、情報発信力の強化を図りながら、観光客の増加に努めます。
 日本遺産でもある重要伝統的建造物群保存地区は、‘桐生の顔’としてふさわしい保存・整備を進めるとともに、観光客の利便性向上を図ってまいります。
 また、桐生八木節まつりをはじめ、各種イベントで観光誘客する市民団体を積極的に支援し、誘客強化と地域経済発展に結びつけます。
 さらに、外国人や大都市圏からの観光誘客に戦略的に取り組み、近隣市と観光イベントや周遊コースづくりなどで連携してまいります。

 次に、“安全・安心の暮らしづくり”であります。
 防災対策につきましては、頻発するゲリラ豪雨や、予測不能な巨大地震など、災害から命を守るため地域、学校、家庭の備えの充実を図ります。
 また、近年は異常気象により、真夏に気温が40度を超えることも珍しくありません。公共施設の熱中症予防休憩所としての活用を推進するとともに、熱中症が発生しやすいグラウンドや公園などにおける対策も進めてまいります。
 交通安全・防犯対策につきましては、全国的に、通学路などで子どもが巻き込まれる交通事故や、不審者による声掛け、特殊詐欺被害などが後を絶ちませんので、歩道などの道路環境整備や各種防犯対策に取り組み、子どもたちや高齢者の安全・安心を確保してまいります。
 そして、地域医療の中核を担う桐生厚生総合病院につきましては、市民が安心して暮らしていくために、その改善が喫緊の課題となっております。広域的な連携により、命を守る救急医療体制を充実させるとともに、医師不足の解消、待ち時間の改善、経営健全化、レスパイト入院の受け入れなどに取り組みます。

 次に、“生きがいと健康のまちづくり”であります。
 スポーツ施設や河川敷公園の整備と有効活用により、地域の生涯スポーツを活性化するとともに、健康ポイント制度の導入などで、健康寿命の延伸を図りながら、健康で生きがいのある暮らしづくりを進めてまいります。
 また、高齢者も健康で生きがいを持って暮らし、幸せを実感できるよう、生涯学習を推進するとともに、成人病の予防や介護の充実を図ってまいります。

 次に、“便利で快適な交通網の整備”であります。
 桐生の誇る鉄道網、おりひめバスやMAYUを有効に組み合わせることで、運転免許証返納者や交通弱者にも利用しやすい交通システムを構築し、交流人口の増加にも繋げてまいります。
 また、北関東自動車道へのアクセス道の早期完成や、国道50号4車線化の早期実現につきましても、これまで築いてきた県とのパイプをフルに活用し、国への働きかけを強力に進めてまいります。
 さらに、広域道路網の整備、主要道路の交差点改良、道路・橋梁の長寿命化などに取り組み、渋滞の解消や物流の強化を図ります。

 次に、“市民参加と市役所一新”であります。
 ‘現場に神宿る’という言葉を大事にしていると様々な場面で申し上げてまいりましたが、職員が役所で待つ体制から、積極的に現場へ出向くよう転換していく必要があります。
 現場に出向き、市民、団体、企業に加え、学生や若者とも懇談会などにより意見交換を行い、次世代のリーダー育成を図りつつ若者の発想を市政に反映してまいります。
 また、市の営業企画部門としての広報監の設置を検討し、桐生が持つ多様な資源を有効活用した、自主財源の拡充に結びつく取組を推進してまいります。
 新里・黒保根支所につきましては、産業や文化など、それぞれの地域特性を生かした施策の推進やコミュニティの活性化を図るため、拠点としての機能を十分に発揮してまいります。
 さらに、職員には、前例主義から脱却し、ひとり一人が行政のプロとしての自覚の下、提案力を発揮し、生き生きと活躍できる市役所となるよう、意識改革を促します。

 次に、“未来志向の広域行政”であります。
 私の選挙公約の中でも、最も注目をいただいたもののひとつと思いますが、「桐生・みどり未来会議」の設置を提案します。両市が一体となって取り組むことで、両市民が暮らしやすく、一体感が醸成できるようなテーマについて協議を行い、将来に向かってより良い関係を築いてまいります。なお、市庁舎の建て替えにつきましては、既に策定されている庁舎整備基本方針の内容を精査した上で、合併特例債の活用期限などを踏まえながら、早急に判断してまいります。
 また、この地域にしか自生しないカッコソウをはじめとした豊かな自然を将来へ引き継ぐための環境保全や、多くの自治体が共通の課題として取り組んでいる少子高齢化、人口減少対策についても、広域的に連携して取り組んでいくため、次世代の広域行政の在り方を近隣自治体と共に考えてまいります。

 最後に、“新たな価値観を創造・共有するまちづくり”であります。
 本年3月に制定された「持続可能な開発目標(SDGs)を桐生市のまちづくりに生かす条例」を踏まえ、SDGsの理念を市の施策に反映し、将来にわたって安心して住み続けることができるまちづくりのために、市民の皆様と価値観を共有してまいります。
 また、限りある財源の中、全ての市民ニーズを行政だけでカバーすることはできず、今や公民連携の視点はあらゆる施策で不可欠となっております。市民の皆様が持つ場所、モノ、時間、経験、能力を無駄なく共有(シェア)することで、公助から共助への転換を図ってまいります。
 さらに、現在の町会・自治会は、担い手不足や地域間格差などの課題が年々深刻になっています。その解決に向け、‘持続的に自立できる地域活動’を、市民の皆様と共に考え、共に創ってまいります。

 以上、現時点における私の考えの一端を申し上げましたが、引き続き職員と一丸となって、新規施策の立案などに取り組み、目に見える形で市民の皆様が元気になるよう、産学官民金の総力を結集して市政運営にまい進してまいります。
 市民の皆様と議員各位におかれましては、更なるご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げ、挨拶といたします。

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