ハワイガンの成長記録【動物園よもやまばなし】

ページ番号1024949  更新日 令和7年9月22日

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ハワイガンの「マハロ」は令和6年8月23日にふ化し、今日まで親鳥に愛情をもらいながらすくすくと成長してきました。そんな「マハロ」の約1年間の成長を振り返ろうと思います!

写真:ハワイガンのマハロ
現在の「マハロ」

「マハロ」は母親の「ひとみん」と父親の「ゴードン」(令和7年6月に15歳で天寿を全うしました)との間に誕生しました。

ハワイガンはハワイ諸島にしかいない種であり、一時は絶滅寸前まで生息数が減少していました。

大規模な保全計画のもとで行われた飼育下の繁殖により絶滅の危機からは脱しましたが、依然として生息数は少なく、当園でも生息域外保全の役割を担い数年間繁殖を試みていました。

写真:ペアリング中のひとみんとゴードン
ペアリング中の「ひとみん」(奥)と「ゴードン」(手前)

令和6年7月中旬、「ひとみん」が巣箱に入り、産卵した5個の卵を抱卵し始めていました。(抱卵とは、卵をお腹の下に入れて体温で温めながら卵の向きを変えたりとお世話をすること)

写真:ハワイガンの卵
「ひとみん」が産んだ5個の卵、自分の羽や枝葉を使って巣を作っていました
写真:ハワイガンのヒナと母鳥
ふ化した日の「マハロ」と飼育員を警戒する「ひとみん」

8月22日のお昼前、卵の中からヒナが外に出ようと殻を割り始めていました。次の日には「ひとみん」の助けもあり無事に1羽がふ化しました。

卵5個のうち3個は無精卵、1個は成長が途中で止まってしまった中止卵でした。

写真:ふ化後3日目のマハロ
ふ化後3日目の「マハロ」

そこからの成長は著しく、「さすが早成性(そうせいせい)!」と言わんばかりの早さでたくましく育っていきました。(早成性とは、生まれてまもなく自立して生活ができる性質のこと)

母親の「ひとみん」は「マハロ」の成長段階ごとに行動を促すような様子が観察できました。

例えば、水浴びやまだ踏み込んだことのない場所へ誘導したり、「マハロ」をあえて1羽にし「ひとみん」は離れた場所で水浴びやエサを食べに行くこともありました。

また、威嚇(いかく)の仕方など他の鳥との関わり方や距離感も伝えているように感じる場面もありました。

父親の「ゴードン」はそんな母子の周りを他の鳥たちから守るように近くを威嚇(いかく)しながら行動していました。

写真:大きくなってきたヒナ
ふ化した時から生えているフワフワな幼綿羽(ようめんう)が抜け落ち始めています
写真:大きくなったハワイガンのヒナ
親たちと同じような模様になってきました

10月下旬には外見はすでに成鳥と同様となり、時折親から離れて他のハワイガンたちの近くに行ったりと社交性も見られてきました。

現在は「マハロ」と「ひとみん」を含めたハワイガン4羽で行動しています。1番若い「マハロ」が今では体が一番大きく、先頭に立ち大きな特徴ある声で鳴いています。

写真:4羽のハワイガンたち
一番右にいるのが「マハロ」

長くなってしまいましたが、ここまで読んでくださった方には動物園に訪れた際にハワイガンの「マハロ」にも注目し、このような成長過程を経て大きくなった喜びと、動物たちの力強さを感じてもらえたら嬉しいです。

祝1歳!お誕生日おめでとう!

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