園内の昆虫たちは一体どこへ?(令和元年12月2日

ページ番号1016182  更新日 令和1年12月2日

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徐々に寒さが厳しくなり、昆虫たちの姿を見かける事が少なくなりました。
昆虫たちはどこへ行ってしまったのでしょうか?

冬は生き物にとって厳しい季節です。寒いし食べ物もありません。・・・実は今、昆虫たちは寒い冬を生き延びる為に越冬の準備をしているのです。
越冬の形態には、卵での越冬、幼虫での越冬、サナギでの越冬、成虫での越冬と大きく4つに分けることができます。

卵での越冬で、代表的なのはカマキリです。黄土色のスポンジのような塊の中に卵を産み、寒さから卵を守ります。木の枝や建物の壁などに産みつけるため、見たことがある人も多いかと思います。

 

園内の木の枝に産みつけられたカマキリの卵の写真
園内の木の枝に産みつけられたカマキリの卵

 

幼虫での越冬はカブトムシやクワガタムシ、ミノムシ(ミノガの幼虫)などが挙げられます。カブトムシやクワガタムシの幼虫は、腐葉土や朽木の中で越冬します。ミノムシは糸使って小枝や落ち葉で出来た蓑(みの)を作り、その中で冬を過ごします。

冬を越すミノムシの写真
写真:壁に張り付き、幼虫で冬を越すミノガ(ミノムシ)

 

サナギでの越冬では、ナミアゲハというアゲハチョウがいます。春になるとすぐにアゲハチョウが飛んでるのはどうして?と疑問に感じたことはありませんか?
実はナミアゲハはサナギで越冬し、春に羽化する春型。その春型が産んだ卵から育った夏型、秋型とよばれるものがいます。そして秋型のナミアゲハから生まれた幼虫は、初秋までにエサを沢山食べて、冬をサナギの状態で越冬し春に羽化するというサイクルを繰り返します。これによって冬を除く3つの季節でアゲハチョウが見られるのです。

そして最後に成虫での越冬では、テントウムシやカメムシなどが挙げられます。彼らは樹木の小さな隙間や建物の隙間などで密集して冬を越します。他にもオオクワガタなどの一部の種のクワガタや、シジミチョウなどのチョウも成虫での越冬をします。

越冬中の昆虫たちは温度の変化に弱いので、基本的に温度変化の少ない土の中や堆積した落ち葉の間、木の中などでじっとして春を待ちます。
小さな昆虫たちですが、生き物の力には驚かされますね。

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