旧赤城山鋼索鉄道赤城山頂駅駅舎及びプラットホーム

ページ番号1013412  更新日 令和8年1月15日

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写真:ほぼの駅AKAGIとして改修され営業を始めた旧赤城山頂駅

登録文化財について

名称・員数
旧赤城山鋼索鉄道赤城山頂駅駅舎及びプラットホーム
(きゅうあかぎさんこうさくてつどうあかぎさんちょうえきえきしゃおよびぷらっとほーむ)1棟
区分
登録有形文化財(建造物)
登録年月日
平成30年5月10日
所在地
群馬県桐生市黒保根町下田沢字赤面国有林413ほか
駅舎

鉄筋コンクリート造、地下1階、地上2階建 
屋根鉄骨造金属板葺、一部鉄筋コンクリート造陸屋根
建築面積175.66平方メートル(当初201.46平方メートル)

プラットホーム 

鉄筋コンクリート造、頭端式2面
建築面積151.98平方メートル、延長19.36メートル

注:頭端式(とうたんしき)とは上から見た形が櫛形を形成するプラットホームのことで、平行するホームが2面以上設置されている。赤城山頂駅も駅舎側の乗降口が櫛の元部分でプラットホームが歯にあたる。 

年代

昭和31年(1956)赤城登山鉄道施設建設
赤城山鋼索鉄道施設・ロープウェイ・リフトほか
昭和32年(1957)7月21日赤城山鋼索鉄道開業
利平茶屋 - 赤城山頂間の運行を開始
昭和42年(1967)11月5日 全線休止
昭和43年(1968)6月1日 全線廃止

旧赤城山鋼索鉄道赤城山頂駅駅舎及びプラットホームの概要

写真左側:赤城山町駅平面図、右側写真上段:改修工事前の山頂駅の写真、下段:改修工事を経て営業を始めた「ほぼの駅AKAGI」の写真

旧赤城山鋼索鉄道赤城山頂駅駅舎及びプラットホームは、前橋市から赤城山上の終点へ至る県道16号(大胡赤城線)と、県道70号(大間々上白井線)との交点、赤城山の小地蔵岳北東、鳥居峠(標高1390メートル)上に存在する。
赤城山鋼索鉄道は、赤城山の東麓、旧黒保根村水沼から、赤城山信仰に係る一の鳥居(消失)、二の鳥居を経て、利平茶屋から鳥居峠を越え赤城神社へ至る登拝道上の利平茶屋駅から鳥居峠上の山頂駅間をケーブルカーでつなぐ路線として、赤城登山鉄道により運営されていた。

赤城登山鉄道について

赤城登山鉄道の営業時の写真。左上段写真;プラットホームに入るケーブルカー駅舎上の本社との通信用アンテナ。下段写真:ケーブルカー車両内部、階段状に設置された座席。写真中央:山間の線路交差部ですれ違う車両。写真右上:観光客で賑わう山頂駅。沢山の人が駅舎と観光バスの周りに写っている。写真中段:ボンネットバスが並ぶ東武無料休憩所の様子。写真下段:黒保根町利平茶屋公園内に存在したケーブルカー利平茶屋駅

赤城登山鉄道の母体であった東武鉄道株式会社は、関東地方1都4県で鉄道路線の運営ほか交通、不動産、観光・開発事業を展開する東武グループの一員である。
東京都の浅草駅から群馬県内の新大間々駅(後に赤城駅に改称)の路線を持つ東武鉄道株式会社は、赤城山の観光開発のため首都圏と群馬県の赤城山を結ぶ回遊ルートを計画した。
前橋駅・中央前橋駅から赤城山へ至るバス路線として、赤城大洞 - 赤城山頂間を結び、さらに、桐生駅 - 赤城駅 - 水沼駅 - 利平茶屋間の運行を開始し、利平茶屋から赤城山頂へは赤城山鋼索鉄道を開通し急峻な斜面を上るケーブルカーで繋いだ。 昭和32年(1957)首都圏と赤城山を結ぶ交通網が完成し、四季を通じて楽しめる観光地として赤城大沼を中心とした一帯は盛況を極めることとなった。しかし、その後の自家用車の普及と前橋・赤城山頂間の道路交通網の整備・改良により、道路整備が遅れた桐生市~旧黒保根村の利平茶屋駅から赤城山頂へ至る赤城山鋼索鉄道の利用者は激減し、開業から10年余りの昭和43年(1968)6月1日に廃止となり、線路や鉄橋、プラットホームの構造物等は撤去された。

注:鋼索鉄道とは ケーブルカーとも呼ばれ、車両に動力は無く、鋼索(ケーブル)に繋がれた車両を巻き上げ機により上下させて運行する構造で運転手は駅舎等の建物内でケーブルの操作等を行った。

写真左:ロンドンブリッジの鋼材で作られた鉄橋を渡るケーブルカー。写真左から2列目、3列目:紅葉の赤城山中を走るケーブルカー。写真右:ロンドンブリッジ遠景

赤城山頂駅の変遷

写真上段左:赤城山頂記念館飲サントリービア・バーベキューホルとし営業していた頃の山頂駅外観。写真左:内部。下段左:令和7年改装工事を行い「ほぼの駅AKAGI」として営業する現在の赤城山頂駅外観。写真右:改装された内部

赤城登山鉄道廃業後の昭和58年(1983)、赤城山で観光事業を展開する有限会社大沼山荘の経営者が旧赤城山町駅を借り入れ「展望レストラン」として営業を開始した。
平成 6年(1994)旧駅舎の北及び西側の下屋を撤去し、その部分を増築して密閉空間とするため外壁を設け、1階増築部分にはトイレや厨房、客室を新たに設けた。北側増築部分の2階には、赤城山の内輪と大沼、覚満淵を望む大きな窓を設け展望室とした。かつての事務所と宿直室の間仕切を撤去し、改札と運転室も取り除き旧待合室とあわせ売店と飲食のできるテーブル席を設けた。天井を撤去し屋根の下地を現しとし、天窓を設け明るい開放的な大空間とした。 壁面には旧赤城山鋼索鉄道関係の資料展示おこなった。開け放しであったプラットホームの出入り口は閉鎖し、壁面に設けられた窓からは鋼索鉄道の遺構と桐生市黒保根町方面が望める。地下は機械及び動力室であったが倉庫として使用する等、種々の増改築工事を経て「赤城山頂駅記念館サントリー・ビア・バーベキューホール」として営業を開始した。
平成14年(2002)、個人から法人組織の有限会社大沼山荘に所有権を移譲し、令和4年「赤城山頂駅記念館サントリー・ビア・ハイランドホール」と改称し営業を継続した。
令和6年、施設の存続と文化財の保存を願う大沼山荘から、株式会社ほぼ日へ所有者が変更となった。冬季は閉鎖されていた同施設の通年の利用と新たな活用のため、老朽化し危険な東側の鉄筋コンクリート製2階建ての突出部分を除去し大窓を設け跡地はテラスとした。建物の外装は塗り直され、内部の構成も洋風の駅を想起される意匠となり、令和7年から営業が始まっている。 なお、利平茶屋駅周辺は桐生市営の利平茶屋森林公園として整備され、 駅舎跡には東屋が建ち、ホーム跡が残る。 山頂駅に至る経路上には線路跡や橋脚、中間点のケーブルカー交差部跡なども現存している。

写真左:昭和32年開業時、山頂駅に近づくケーブルカー。写真右:開業時のプラットホームに降りる利用者と駅員。急勾配のプラットホームに続く路線が望める。

地図

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