機拵
※ここでは、ドビー織機の機拵を扱っています。
機拵
機拵(はたごしらえ)では、架物(かぶつ)を作ります。
織機にかける直前の工程が、機拵えです。架物は、糸が巻きつけられた玉、綜絖(そうこう)、筬(おさ)でひとセットとなります。
糸を何本ごとにどのくらい通すか等、すべて割り付けという指示書に書かれています。
機拵は、大きく分けて、引っ込みと筬ぬきという作業で成り立ちます。
引っ込み
引っ込み(または綜絖通し)は、玉(糸が巻かれたビーム)から出した糸を1本1本綜絖に通していく作業です。
綜絖には、とても小さい穴が開いていて、ここに糸を引っ込んでいきます。
2人1組でやる場合は、綜絖をはさんで玉側の1人が糸を出し、もう1人が糸を引っ込みます。
糸を出すタイミングや数え方等、絶妙なコンビネーションは一朝一夕では成り立ちません。そのため、いつもと違う人と組むとお互いに流れを掴むのに時間がかかるそうです。
外側の人は引っ込み針を使いますが、これといった定めの形はなく、職人それぞれに使いやすい形のものを作っているようです。
糸を通し終わった綜絖は、このようになります。
筬ぬき
綜絖に糸を通し終わったら、今度は筬に通していきます。
筬は、羽と呼ばれる板がはしご状にたくさんついた機構です。
1寸あたりに何羽あるかで、目の細かさが表現されます。普通は50羽から100羽の間になりますが、100羽を超えたあたりから、かなり細い糸を使った繊細な織物になります。120羽、140羽ともなると、非常に目がつまった密度の高い織物です。
筬ぬきで使う道具も、職人それぞれが使いやすい物を作っています。
筬ぬきも、2人1組でやる場合は、筬をはさんで玉側の1人が糸を出し、もう1人が糸を通します。
左手人差し指で羽を1羽ずつずらしながら、筬ぬき道具で糸を通していきます。
これも2人1組で行う場合は、長年培われたコンビネーションが要求されます。
確認・出荷
筬ぬきまで終わったら、改めて指示書のとおりになっているかを確認します。
織機にかけて織り出す前に直す最後のチャンスです。
架物ができあがりました。
この後、いよいよ織物工場へ運ばれ、織機にセットされます。
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