現在の問題点は?

ページ番号1000858  更新日 平成29年4月1日

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自生地が減り個体数が減っていることは、カッコソウにとって大きな問題です。
平成24年現在、自生するカッコソウは、800個体とも考えられており、これは世界中で800個体しかないということになります。 
このように、個体数の減少も大きな問題ですが、カッコソウにとってもっと大きな問題があります。
それは、「遺伝的な多様性の消失」です。

「遺伝的な多様性の消失」とは?

カッコソウは、全体的に個体数が多く遺伝子も多様であるうちは、種を作り、種から発芽した子孫を残すこと(種子繁殖)ができたため、遺伝子的な多様性も保たれていたと考えられます。
しかし、現在のように自生地が減少し、それぞれが遠く離れてしまうと、花粉を媒介する昆虫が、自生地から自生地へと飛んでいくことができなくなり、種子繁殖ができにくくなっていると考えられています。
クローン成長により成長した株は、見かけ上は100個体あっても、遺伝子は全て同じものです。このため、急激な寒さや病気等への耐性が低く、一つの病気で全滅してしまうことが懸念されます。また、万が一このクローン同士で種子が出来たとしても正常に成長しないと考えられています。
カッコソウにとっては、このような遺伝的な多様性の消失が大きな問題となっています。

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虫が花粉を運んでくれないと、カッコソウはクローン繁殖で個体数を増やすことはできますが、種ができず遺伝子の種類は増えません。=「遺伝的な多様性の消失」

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