【移住者インタビュー】黒保根町 番外編-黒保根学園について多和田さんに聞いてみた

ページ番号1022189  更新日 令和6年1月12日

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令和4年4月から、小中一貫の義務教育校「黒保根学園」が誕生しました。
そこに第1期生として通う多和田理澄くん一家に様子を聞いてみました!

若い世代の移住となると、子育ても気になるところですよね。

お話している圭一さんの写真

圭一さん)僕は今、黒保根学園のPTA会長をやってます。
黒保根学園になった時に、外へ出る(別の学校に通う)ということも考えたんですけど、保育園の時からずっと一緒の子が多いので、そういう環境で暮らすのもいいのかもなという結論になり、結局黒保根学園にそのまま通わせることにしました。
学園になった効果は正直、まだよくわからないけど、何事にもメリット・デメリットはありますね。
やっぱり人が少ないと高校に上がったときに転換点が来る。中学校のときまではうまくやってたんだけど、高校にあがると今までの関係がみんなリセットされるので、新しく人間関係を作り直さなければいけない時が来るんですよね。
ほかの中学校出身の子は同中出身が何人かいるから、そこ同士で最初は集まるんです。この時にうまくとけ込めるかどうかっていうのが一つポイントだと思うんですよ。
そこからいろいろな関係を作り上げて、自分の居場所を自分で作る。これが黒保根の子がぶち当たる壁かもしれない。
僕は中学まではみんなと一緒だったんですけど、高校からは全部1人のところしか行ってないんです。高校入ったときも出身校からは1人、大学入ったときも1人、大学院入ったときも1人、なんなら黒保根に来たときも1人です。1人からずっと人間関係を作ってきたんで、僕から見ると黒保根の子って逆に今の関係が濃密な分、ここから出たときにちょっと大変、そういうのが苦手な子が多いかもしれない。
黒保根は保育園からだと10年以上を一緒に過ごすわけなんで、その人間関係も、次のステージに移るとともに変わる時がくるから。それがよくもあり悪くもあるってとこもあると思うんですね。 ただ黒保根学園は先生がたくさんいて、生徒が少ないので、それはもう手厚すぎかもしれないね(笑)

少人数の良さをアピールしていますもんね。

圭一さんと理澄くんの写真

圭一さん)1人の子に対する先生の時間を換算したら黒保根学園はものすごく恵まれてますよ。
本当に塾並みですよ。数学の時間に、数学の先生以外に補助してくれる先生が1人2人つくんだもんね。

理澄くん)音楽の先生と理科の先生も。

圭一さん)息子のクラスの生徒7人に対して先生が3人いるんですよ。

理澄くん)やっぱ7人に対して先生もあれだけ人数がいて、けっこう先生とも密接な関係だから、生徒が分かってないなっていうところが、先生にはよくわかってる。他の学校よりかはよくわかってる気がする。

圭一さん)実は僕、一昨日熱出してたんで、念のため息子も学校休んだんですけど、すぐリモート授業にしてくれました。そういう柔軟な対応も少人数ならではで、普通はなかなかしてくれないんじゃないですかね。1人だけリモートにしてもらって、他の6人は学校で授業を受けてました。
授業中も、もし30人いたら、いちいち一人ひとりに構ってられないけど、「理澄くんわかる?聞こえてる?」「聞こえてまーす」って、声掛けをしてくれるんです。

理澄くん)授業が楽しいっていうか、よくわかるっていうかな、うん。テストの点数とは別としても、仕組みはわかる。基礎的なところはわかる。

七七子さん)普段の話を聞いてると、人数が少ないからか、先生との雑談も多いんですよ。普通…普通というか、私も生徒数の多い学校だったけど、先生と雑談なんてそんなになかったんです。でも息子は先生とゲームの話とかしてて、ポケモンがどうのこうのとかお話してるんですよ。先生との距離が近いおかげで、苦手な科目はあっても、その担当の先生や科目は嫌いじゃないから、そこは助かってるなって思ってます。

実際に通っている生徒から見て、学園てどんな雰囲気ですか?

楽しそうに話す理澄くんの写真

理澄くん)学園のメリットは、1年から9年まで、本当に仲良くできることだと思うんですよ。
小さい子と一緒に遊んでリフレッシュできるし、一緒に話してると、今こういうのがちっちゃい子の間では流行ってるんだとかがよく分かる。
あと小さい子って、「これ何?」っていろいろ聞いてくるんですよね。俺が答えることもあれば、ポケモン今こんなんだよって教えてくれて、へえって知ることもある。なんかすごくやわらかくていい関係なんじゃないかなと思います。
学園全員で赤城山登山をした時も、A班B班で班編成されて、その班の中には1年生から9年生までほぼ揃ってるんです。「今日のお弁当何?」なんてお互い話しながら登って、お昼は広場にシートを敷いてみんなで食べました。

デメリットは…うーん、あまり感じないです。
小学校低学年によそから転校してくるんだったらいいんですけど、中学年とか高学年に転校生がくると、最初は「えっ」て思っちゃうんですよ。
転校生が来るとちょっと構えちゃうっていうのはどこも一緒かもしれないけど、でも学園だとひときわある。友達同士で、この学園を作ってきたのにそこに新しく人が入ってちょっとリズムが壊れるっていうか、馴染むまで時間がかかる。

圭一さん)グループが1個しかないんだもんね。濃密な人間関係が出来上がって、外から入ってくるとなかなか入りづらいところがあるってことです。

理澄くん)うん。で、それが逆に刺激になる。いい刺激になってるっていうのかな。やっぱりなかなかゼロから人間関係を作るっていう経験がないから。

学年を超えたグループで行事をしていますよね。

理澄くん)昨年は10月に7、8年生で高原学校に行ったときは、レク班で7年生と一緒になりました。

圭一さん)高原学校は、本当は7年生で行く行事なんですけどね。ちょうど息子が6、7年生のときにコロナ禍で2年間を棒に振ったような感じなんですよ。修学旅行や、外での体験授業、そういうのも行ってないんです。だから、高原学校や、他の行事も経験してないから、7年生と一緒にやらせてもらいました。
多分それも黒保根だから、人数が少ないからできる配慮をしてくれて、今年の8年生も、7年生の行事を一緒にやりましょうって対応してくれたんだと思います。
人数が多い学校だと、こういう対応って難しいんじゃないかな。ひと学年50人、100人とかいたらバスの台数だって変わっちゃう。
黒保根学園みたいに5人が10人になっても、バス1台で収まるからね。そういう自由が利きますよね。
人数が少なかったからこそ、なくなってしまったものを取り戻すきっかけがあったってことですよね。

理澄くん)西町インターナショナルとの交流では、そこまですぐ人間関係が作れるってわけじゃないですけど、でも1日で仲良くなろうってみんな努力するし、西町の人たちも、そうしてくれる。

圭一さん)人間性は、あの交流でけっこう補えてるのかなと思うし、仲良くなって、ゲームを一緒にやってる子もいますよ。

理澄くん)相手の顔と名前はだんだん覚えるし、一緒に話したりとかはします。頑張って簡単な英語やボディランゲージで話すんですけど、向こうにも日本人はいるので、簡単な英語3割、日本語7割くらいかな。

学園になって大きく変わったことはありますか?

理澄くん)先生の異動はあんまりなくて、5教科の先生は変わらなかったし、何だろう。
あ、校舎は黒保根小学校のだから、階段とかの造りが小学生用で、最初は何だか違和感がありました。水道が低いな、とか。でも、もう全然なんともないです。

圭一さん)階段なんかはちゃんと決まりがあるみたいですね。小学校はこれぐらいの幅とか、高さとか。ほかにも学園になるにあたっていろいろと補修工事もしたみたいですよ。
教員の方も、あんまり異動がないようにと要望してくれました。そうじゃないと新しく先生がきて、生徒の名前も分からず、やり方も分からずっていうんじゃ困るんで。それで今年は異動が少なかったんですよ。
教頭先生は2人いて、小学校担当と中学校担当ってわかれてます。

行事予定表を見ると、イベントがたくさんありますね。

圭一さん)そうですね。稲刈りとか田植え、脱穀、授業参観などなど。生徒たちも先生との距離が近い分、保護者も比較的距離が近いんで、なんでも相談しやすい点があります。保護者が行事に参加しないと、子どもたちだけでは人数が少ないのでいろいろと間に合わなかったりとかすることも。
保護者が参加する機会が多いのが大変っていう声もあるし、逆に子どもの成長を見られるっていうメリットもある。考え方次第だけどね。
今、昔と違って共働きの家が多いんで、それを休まなくちゃいけないっていうのが心理的負担、経済的負担になっちゃうから、もっと行事を減らしてほしい、保護者がなるべく参加しなくても大丈夫なようにしてほしいっていう場合もあると思う。
他の学校だと、保護者が集まらないから担当制にしたっていうところもあるけど、黒保根はなるべく全員参加でお願いしますってお知らせが来ます。
参加しないならしないでいいんだけども、やっぱりどこかの行事で出ないとっていうのもあるので、それを苦痛に感じる人もいれば、毎回出る人もいます。
うちは毎回出る方なんで、本当にそれぞれの考え方次第ですよね。

ちなみに、僕の知り合いが黒保根町外に家を建てたんで、そっちに移ったんですよね。その人が言ってたのが、「黒保根だと担任じゃない先生の名前も分かった。でも、新しいところに行ったら、自分の担任ともそんなに話さないし、他の保護者との繋がりがないから、本当に何もわかんない状態」だって。
だから「黒保根ってある意味本当手厚くて人間関係よかったな」って言ってました。
いるときは大変だと思うけど、いざ出ちゃうと意外に黒保根のそういう付き合いってよかったなと思う人もいるんですね。

最後に黒保根で推しの景色を教えてください!

理澄くん)冬に田沢発電所の橋から見る渓谷だな。スクールバスのバス停がそこにあるんですけど、いつもいいな、って思いながら見てます。

圭一さん)おっ、僕も一緒!橋の東側を見る景色。一番好きです。紅葉とか深緑とか冬景色、あそこから見る景色が一番綺麗かな。 あとは上野や田沢あたりの、稲の育ちを見れる景色とか。

理澄くん)確かに。鶴とかも見れるよね。

七七子さん)うーん…自宅の庭を通しての眺めかな。高台の傾斜地なので。

圭一さん、理澄くん)確かに!(笑)

和やかに話す一家の写真

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