田中商店【桐生市商業者情報発信サイト】

ページ番号1020626  更新日 令和4年6月3日

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事業内容:飲食料品・雑貨販売、飲食店(カフェ)
キーワード:桐生市空き店舗活用型新店舗開設・創業促進事業補助金、群馬県起業支援金、起業・創業に関する無料相談窓口

写真:店舗外観

田中商店の復活

写真:代表の貝之瀬さん夫妻

桐生市の北東部に位置する梅田町。かつて、この自然豊かな町には「田中商店」というお店が存在していました。明治時代にタバコ店として開業したこのお店は、その後、薪や炭、食料品や日用品などを販売し、地域の住民にとってはコンビニ的な存在であり、重要なライフラインでした。しかし、今から10年ほど前に惜しまれながらも閉店。いまだに当時を懐かしむ声が聞かれるくらい梅田の人たちからは慕われていたお店だったそうです。
時は流れて令和3年8月の盛夏。閉ざされていたお店のシャッターが再び開かれると、かつての賑わいを取り戻した田中商店の姿がそこにありました。この光景に目を細めていたのが代表の貝之瀬さん夫妻で、実は妻の沙季さんは、先代・田中商店のオーナーのお孫さん。祖父母のお店を復活させた貝之瀬さん夫妻は、「とにかく来店されたお客様に“笑顔”になってもらいたい」と語ります。

夢を叶えるまでの道のり

写真:野菜の直売スペース

夫の賢人さんは、いつか自分のお店を開業するのが夢だったそうです。大学を卒業後、石油掘削会社で海外を飛び回り、その会社を退職すると、今度はアメリカ横断から世界一周の旅へ。「世界中の人たちと交流して思ったのは、やっぱり自分は人を“笑顔”にするのが好きということでしたね」と賢人さん。一方で、テント泊でアメリカ横断を達成した経験から、すっかりアウトドアにのめり込み、帰国してからは、アウトドアショップで働き、キャンプインストラクターやバーベキューインストラクターの資格も取得。いつかは“アウトドア”をコンセプトにしたお店を開業したいと考えるようになったそうです。
ちょうどその頃、都内を中心に女優活動に励んでいた沙季さんが地元桐生に戻り、賢人さんと出会うと二人はすぐに意気投合。梅田の農家さんが地域内で野菜を販売できる場所を求めていることを知った二人は、当時すでに空き店舗となっていた田中商店を復活させて、高齢化と人口減少が進む梅田を活性化させようと夢の実現に向けて行動を始めます。

アウトドアスタイルなコンビニ

写真:アウトドア用品の販売スペース

まず二人が取り組み始めたのは「青空市場」。毎週末に田中商店の駐車場にテントを張って、梅田の農家さんが作った野菜やハンドメイド雑貨を販売すると、完売するほどの盛況ぶり。地元の人たちが笑顔で買い物を楽しんでいる姿を見て、少しずつ田中商店復活への手応えを感じるようになったそうです。
一方、先代の田中商店と同じことをしていては存続が難しいと考えていた賢人さんは、その打開策を“アウトドア”に見出します。「お店の内装は大胆にアウトドアスタイルにして、自信を持っておすすめできるキャンプ用品の品揃えを充実させています」と賢人さん。「梅田の豊かな自然を楽しみに来られた登山客やサイクリストなどがふらっと立ち寄れるように工夫したり、軽食がとれるカフェスペースを設けたり。あとは、定期的に“焚き火会”を開催して、梅田のアウトドアシーンを盛り上げる拠点となることで、地元の人たちはもちろん、観光に来られた人たちも笑顔になってもらえる“アウトドアスタイル・コンビニ”として田中商店を再出発させました」

応援を力に変えて

写真:店舗内観

新しい田中商店の開業に際して、「桐生市空き店舗活用型新店舗開設・創業促進補助金」と「群馬県起業支援金」の二つの補助金を活用した貝之瀬さん夫妻。「これらの補助金が開業への背中を押してくれたのは間違いないですね。市や商工会議所からいろいろなサポートやアドバイスをもらえたのも大きい」と賢人さん。クラウドファンディングにも挑戦し、「先代の田中商店を懐かしむ人からも『頑張ってね』とか『新しい田中商店を楽しみにしてるよ』といった応援をいただき、本当に力になりました」と当時を振り返ります。
それでも、起業にあたっては、不安だらけだったという二人。慣れない手続きなどに四苦八苦した経験もたくさんあったとか。そんな時に利用したのが、市の創業者向けの無料相談窓口で、「ざっくばらんなお悩み相談から、経営の専門知識、開業までの手続きなど、何度でも気軽に相談できて本当にありがたかったですね」と沙季さん。「皆さんに支えられてできたお店。一人でも多くのお客様を笑顔にできるように頑張りたい」と最後に語ってくださいました。

編集後記(職員から一言)

写真:お店のロゴマーク

昔ながらのレトロな外観の田中商店。しかし、一歩お店に足を踏み入れると、そこには“アウトドアスタイル”な空間が広がり、キャンプ好きな人もそうじゃない人も一気にワクワク感が高まります。
オーナーの貝之瀬さん夫妻は本当に気さくで朗らかなお人柄。看板猫の三兄弟がお店で出迎えてくれることも。誰でも気軽に楽しく買い物できるのが田中商店の“いいところ”だと思います。梅田周辺はスーパーやコンビニ、ホームセンターに行くにも車が必要不可欠な地域。だからこそ、ふらっと立ち寄れる田中商店の復活は地域の人たちが待ち望んでいたことなのではないでしょうか。今後は、買い物が困難になった高齢者に宅配する事業に力を入れたいとのこと。これからも貝之瀬さん夫妻のご活躍から目が離せません!

写真:青空市場と店舗内観の二枚横並び

店舗情報

店舗名
田中商店
所在地
桐生市梅田町4丁目324
代表者
貝之瀬賢人
事業内容
飲食料品・雑貨販売、飲食店(カフェ)
電話
0277-47-7808
営業時間

午前10時~午後7時

(土日祝は午前9時~午後7時)

定休日

火曜日

第1・3・5月曜日

田中商店(インスタグラム)二次元コード

田中商店(ツイッター)二次元コード

店舗地図

地図

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産業経済部 商工振興課
〒376-8501 群馬県桐生市織姫町1番1号
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