KOBEハイカラキッチン(こうべハイカラキッチン)【桐生市商業者情報発信サイト】
事業内容:飲食店・キッチンカー(中華粥、ぶたまん、あんまん)
キーワード:桐生市新店舗開設促進事業補助金、小規模事業者持続化補助金
みどりのキッチンカーと新しいお店
桐生天満宮へと続く本町通りの商店街の一角に「KOBE(こうべ)ハイカラキッチン」がオープンしたのは令和6年3月のこと。仕込みの時間帯には、手包みのぶたまんをふかす、なんともいえないいい香りが漂い、道行く人の食欲を刺激します。お店の入口には、いろいろなイベントで中華粥(ちゅうかがゆ)やぶたまんを販売するみどり色のキッチンカーが停められ、お客さんを迎えています。キッチンカーと店舗販売、二刀流のKOBEハイカラキッチンをスタートさせた神戸出身の山藤さんにお話を伺いました。
神戸中華街の日常
このあたりではあまり馴染みのない中華粥ですが、山藤さんは中華街のある兵庫県神戸市で生まれ育ち、朝食におかゆを食べる姿や、湯気の上がるせいろでぶたまんを蒸かしている光景が、通りのあちこちで当たり前に感じられる中で過ごされていたのだそうです。
そんな山藤さんが本格中華粥とぶたまんの販売を開始するまでには、構想から実に3年の月日を費やしました。「本当のおいしさを桐生の人たちに味わってもらいたくて、地元の神戸へ帰っては中華街に通い、味の研究をしていました。」と当時を振り返ります。開業を目指し準備を進める中で新型コロナウイルス感染症の流行に見舞われても、「持ち帰って食べられるスタイルには追い風になる」と捉え、令和3年6月、まずはキッチンカーを始動させました。
キッチンカー事業が軌道に乗ってくると、お客様から「次はいつ来るの?いつも食べられたらいいのに」などの声をもらうように。そこで、お客様のタイミングでいつでも味わってもらえるよう、店舗を構えての営業をすべく物件探しを始め、ようやくめぐり合ったのが現在の場所でした。店舗の改装や専門調理設備の導入には、“桐生市空き店舗活用型新店舗開設・創業促進事業補助金(現新店舗開設促進事業補助金)”と“小規模事業者持続化補助金”を活用。補助金の申請にあたっては、桐生商工会議所の心強いサポートがあったそうです。店舗とキッチンカー、2つの拠点での営業を始めた頃は、苦労も多かったそうですが、今ではスタッフが増えお店を安心して任せられるように。キッチンカーの営業中にも厨房で仕込みができるようになり、「これで、よりたくさんの方にお届けできる」と、いきいきとした笑顔を見せる山藤さんの人柄にひかれ来客する方も多いのだろうと感じさせられます。
じっくり丁寧に
KOBEハイカラキッチンの看板メニューは、奥深い味わいの中華粥。 「おかゆ」と聞いて、まず思い出すのは、風邪を引いたときに食べた、昔ながらの日本の白がゆでしょうか?白がゆは米と水だけで作るのに対して、中華粥は作り方が全く異なります。鶏ガラからとっただしを使い、深い風味を出す干し貝柱と一緒にじっくりと炊くことで、一粒一粒の米が、まるで花が咲いたように割れるのが特徴で、「花咲粥(はなさきがゆ)」などと呼ばれることもあるのだとか。作り方が違えば味も全くの別物で、凝縮されたうまみをしっかりと感じられながらも、口当たりはさらっとして食べやすく、じんわり体が温まります。また、さまざまな具材をのせるのも特徴で、KOBEハイカラキッチンでは、揚げた春巻きの皮や焼き豚、季節の野菜などを日替わりでトッピングの具材として提供しており、日によって違った味わいが楽しめるのもうれしいポイントです。
看板メニューの中華粥ですが、実はキッチンカーでの営業開始から2年ほど経った頃にレシピを大幅リニューアルしているのだそうです。なんでも、大好きだった思い出のおかゆと同じ味に偶然出会い、店主に頼み込んで配合を教えてもらったというのだから驚きです。以来、これまでの常連さんはもちろんのこと、本場中国や台湾出身の方からも好評で、中国からの留学生も本場の味を求め通うほどに。かくゆう筆者も、この中華粥の虜になった者の一人。KOBEハイカラキッチンでは、日替わりのトッピングと一緒に自家製のラー油が付いてくるのですが、にんにくチップやクルミがごろっと入ったこのラー油をかけると、やさしい味わいのおかゆの風味ががらっと変わります。まずはそのまま、次にトッピングをのせて、そして最後にラー油をかけて、と味の変化を楽しみながらいただくのもおすすめです。
新たな挑戦
日々、おいしい中華粥やぶたまんをお届けするため奮闘する山藤さんですが、自身のビジネスプランを磨き上げるために勉強すべく、次代を担う起業家や地域活動家を発掘・育成する"群馬イノベーションスクール"に参加した経歴を持っています。参加していろいろな立場からの意見を聞くことを通して、「私はまだまだ視野が狭いな」と感じるとともに、"自分のやりたいこと"が明確になってきたのだそうです。それは、「挑戦する女性を応援したい」という強くて大きな目標でした。海外での生活経験のある山藤さんにとって、性別に関係なくやりたいことにチャレンジできる環境は当たり前のことになっていましたが、日本へ戻ってくると、女性が子育てや介護に追われ、自分のやりたいことを諦めてしまう姿を目の当たりにし、とても残念に映ったのだとか。結婚を機に移り住んだ桐生の地で起業し成功していくことで自身がロールモデルとなり、「私自身、胸を張って生きていきたいし、女性たちに勇気を与えたい。いつか挑戦する人を支援できる力をつけたい。」と熱く語り、さらなる高みを目指す山藤さんの活躍には、これからも目が離せません。
編集後記(職員から一言)
中華粥とぶたまんが人気のKOBEハイカラキッチンですが、忘れてはいけないのが、もう一つの人気メニュー"あんまん"です。ふわっと柔らかい生地に包まれているのは、ごまの風味が香ばしい中華風のあんこ。中にはクルミも入っていて、食感が楽しいのもおいしさのポイントとなっています。中華粥とぶたまんをセットにして注文すると、少しお得にいただくことができるのですが、このぶたまんをあんまんに変更することができ、筆者は中華粥のあとにデザートとしてあんまんを楽しむのが大好きです。あずきとごまの風味をたっぷり味わうことのできる特製のあんまん、ぜひみなさんもご賞味ください。
店舗情報
- 店舗名
- KOBEハイカラキッチン
- 所在地
-
桐生市本町3丁目4-25
- 代表者
- 山藤淑子
- 事業内容
-
飲食店・キッチンカー(中華粥、ぶたまん、あんまん)
- 電話
- 070-5071-5050
- 営業時間
-
火曜日〜土曜日 午前11時~午後3時
【木曜日はキッチンカー営業のみ】
- 定休日
-
日曜日・月曜日
注:営業時間や定休日は、記事掲載時より変更されている場合もありますので、ご確認の上ご利用ください。
店舗地図
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