MAMEHICO紫香邸【桐生市商業者情報発信サイト】
事業内容:飲食店(カフェ)
キーワード:桐生市新店舗開設促進事業補助金
MAMEHICO紫香邸 ― 築約90年の邸宅から生まれたカフェ

桐生市宮本町、桐生が岡遊園地・動物園の近くにある「MAMEHICO紫香邸(マメヒコしこうてい)」。山間の住宅地に佇む築約90年の邸宅を活用したカフェで、2023年にオープンしました。
店内では、コーヒーやお茶、手間をかけて作られた甘味のほか、季節や仕入れに合わせた食事などを楽しむことができます。なかでも看板メニューとして親しまれているのが、桐生店舗限定の「赤城山あんみつ」。やわらかく炊いた黒豆、甘さ控えめに炊いたあんこ、つるりとした寒天、もちもちの白玉に、牛乳だけで作られたアイスクリームを添え、抹茶と手づくりのゆずジャムを合わせています。
便利さに流されず、手間暇をかけることで生まれるものを大切にする。
そんなMAMEHICOの想いが、一品一品に込められています。
「めんどくさい」を、あえて大切に
MAMEHICOの原点は、2005年に東京・三軒茶屋で始まった一軒のカフェ「カフエ マメヒコ」です。
MAMEHICOを経営する株式会社セレンディピティの代表 井川啓央さんは、もともとカフェ経営を志していたわけではなく、デジタルコンテンツ制作の仕事をしていましたが、あるとき「カフェをやってみたら」と声をかけられたことをきっかけに、店を始めることになります。
店名の「マメヒコ(MAMEHICO)」は、「マメ(豆)」と「ヒーコー(コーヒーを逆さにしたテレビ業界用語)」から生まれた名前。
大豆や小豆といった日本古来の豆と珈琲を出す店として始まりました。
過去には、北海道に畑を持ち、自分たちの手で育てた豆を店で提供していたことも。
なぜ豆なのか。
その理由は、少し意外にも「豆ってめんどくさいから」。
豆を戻し、炊く。昔は日常の中にあった、時間と手間のかかる食べ物です。しかし、忙しい現代では、そうした「めんどくさいもの」が少しずつ暮らしから遠ざかっています。
だからこそ、その手間を自分たちが引き受ける。
MAMEHICOでは、店内の掃除や家具・壁づくり、コーヒーの抽出、白玉を一つずつ茹でることまで、効率だけでは測れない「手間暇」を大切にしています。
桐生との出会い
そんなMAMEHICOが桐生に店を構えることになったきっかけは、桐生出身のお客さんの縁でした。現在の紫香邸となる建物の持ち主と出会い、代表の井川さんと持ち主の方が意気投合したことも、この場所を受け継ぐきっかけの一つになりました。
建物は、かつて群馬大学の教授が暮らしていた邸宅。
縁あってMAMEHICOがこの建物を譲り受け、古き良き邸宅を「生きた家」として残しながら、カフェとして活用することになりました。
5月に咲く花を代表する「藤」と「桐」は、どちらも紫色の花を咲かせ、強い香りを持つ植物です。
桐は不死鳥とされる鳳凰が止まる唯一の木と言われ、また藤はマメ科の植物で、鬼が嫌うことから、「病魔退散」との願いも込められてきました。
未来永劫発展するようにという願いを込めて、MAMEHICOは、藤と桐をロゴとして使っており、邸宅が桐の木が良く生える桐生の地にあることから、「紫香邸(しこうてい)」と名付けられました。
桐生の地に根を張り、古き良き邸宅を守りながら、これからも人と人とのつながりを育んでいく。
「紫香邸」という名前そのものにも、そんな願いやMAMEHICOの大切にしている想いが込められています。

東京とは違う、桐生ならではの場所
東京の店舗とは異なり、紫香邸は駅前や繁華街ではなく、少し離れた山間の住宅地にあります。そのため、ふらりと立ち寄るというより、「紫香邸に行ってみよう」と目的を持って訪れる人が多いのだそう。
何度も足を運んでくれる常連客も増え、桐生でのコミュニティーも少しずつ広がっています。30~40代を中心に、家族連れなど幅広い世代が訪れ、カフェだけでなく、音楽会や交流会、庭づくりなどさまざまな活動を通じて人が集まる場所になっています。
スタッフの原幸子さんは、4年前からMAMEHICOで働いています。
もともとは11年前からMAMEHICOに通うお客さんの一人でした。6歳から続けてきたピアノを生かして、当時渋谷にあった店舗で上演していた音楽劇に参加したことが、MAMEHICOとの出会いだったといいます。現在は東京と桐生を行き来しながら、紫香邸の運営や庭の手入れにも携わっています。
「ここに来る人たちが、自然と会話を交わすなかで少しずつ関係性が育っていく」。
それが紫香邸の目指す「生きた家」です。

建物も、庭も、みんなで守る
昭和8年に建てられた和洋折衷の木造建築である紫香邸。長く住まいとして使われた後、骨董店を経て、現在はMAMEHICOのカフェとして使われています。
古い家を使い続けるには、修繕だけでなく、日々の掃除や庭の手入れなど、日常の小さな手間も欠かせません。傷んだところに手を入れ、庭の手入れをする。そうした積み重ねが、この家を守っています。
庭づくりも、スタッフだけでなく、訪れる人たちが一緒になって取り組んでいます。きれいに整えられた庭を眺めるだけでなく、自分たちの手で少しずつ育てていく。そんな関わり方も、紫香邸ならではの風景です。
古い建物をただ保存するのではなく、人が使い、手をかけ、次の世代へつないでいく。
そうして人の手が入り続けることで、紫香邸は今も変化しながら、この場所にあり続けています。

「赤城山あんみつ」に込めたもの
紫香邸を代表する甘味が「赤城山あんみつ」です。
「赤城山あんみつ」は、群馬のシンボルとして知られる赤城山を名前に冠して名付けられました。
黒豆、あんこ、寒天、白玉、アイスクリーム、抹茶、ゆずジャム。
それぞれの素材を丁寧に仕込んで一つに重ねることで、どこか懐かしく、奥行きのある味わいに仕上げています。黒豆は3日ほどかけてじっくり炊き、あんこは小豆の風味を生かして甘さを控えめに。白玉は豆腐と白玉粉で作り、注文を受けてから一つひとつ茹でています。寒天には寒天粉とアガーを組み合わせ、つるりとしながらもほどよい弾力のある食感を追求。
便利なものを使って簡単に仕上げるのではなく、手間を惜しまないことが、紫香邸の味につながっています。

一杯のコーヒーにもこだわりを
甘味とともに味わいたいのが、紫香邸のコーヒー。
MAMEHICO全店舗で使用している珈琲豆は、熟練の焙煎師との縁で、北海道札幌の焙煎所のもの。
通常より時間をかけて焙煎する「ダブル焙煎」のコーヒーを特別に仕入れています。
甘味だけでなく、コーヒーやお茶をゆっくり味わいながら、邸宅で過ごす時間そのものを楽しんでもらいたいといいます。

「小さく、地域に根ざして、開かれた場所で、つながる」
MAMEHICOが掲げる指針は、
SMALL ― 小さく
LOCAL ― 地域に根ざして
OPEN ― 開かれた場所で
CONNECTED ― つながる
の4つ。
さらに「一緒に食べる」「手間暇をいとわない」「長い目で視て考える」「素直であろう」「とにかく行動を」など、10の信条を大切にしています。
その背景にあるのは、便利さだけを追い求めるのではなく、人と人との顔の見える関係を育てていきたいという想いです。
コロナ禍や東京・渋谷の再開発を経験するなかで、最後まで店を訪れてくれたのは、顔や名前を知っているお客さんたちだったそう。
その経験から、MAMEHICOでは4年ほど前からメンバー制度を取り入れ、店とお客さんという関係だけでなく、信頼と共感を土台にしたつながりを育んでいます。
古き良きものを、次の世代へ
「便利さが行き過ぎている今だからこそ、古き良きものを残し、若い人たちにも何かを残したい」。
紫香邸では、カフェ営業に加えて、音楽会や季節の催し、庭づくり、交流イベントなどを開催しています。世代を超えて人が集まり、地元・桐生と東京など全国の人がつながる。そんな場所を少しずつ育てながら、これまで大切にしてきた価値を、メンバーや地域の人、そして次の世代へつないでいくことを目指しています。
築約90年の邸宅に風を通し、庭を育て、人が集まり、会話が生まれる。
MAMEHICO紫香邸は、カフェであると同時に、桐生の暮らしの中に新しいつながりを育てる「生きた家」なのです。

編集後記(職員から一言)
築約90年の邸宅を活用した「MAMEHICO紫香邸」は、店内に入った瞬間から、一般的なカフェとは少し違った時間が流れていることを感じさせてくれる場所です。
今回お話を伺って特に印象に残ったのは、「手間暇をいとわない」という姿勢でした。
赤城山あんみつの一つひとつの素材に丁寧な仕事が施されているのはもちろん、建物の手入れや庭づくりにも、日々の手間が惜しみなくかけられています。
また、音楽会や季節のイベント、庭づくりなどを通して、人と人とのつながりが少しずつ育まれていることも、紫香邸の魅力の一つです。
「カフェに行く」というより、「紫香邸で時間を過ごす」。
そんな楽しみ方が似合うお店だと感じました。
桐生の山間にある築約90年の邸宅で、ゆっくりとコーヒーや甘味を味わいながら、少しだけ日常を離れてみてはいかがでしょうか。
なお、MAMEHICO紫香邸の開業には、「桐生市新店舗開設促進事業補助金」が活用されています。
この補助金は、一定期間使用されていない店舗や事業所、住宅などを改修して新たに店舗を開設する方を対象に、改修工事費の一部を補助するものです。新たな店舗の開設を支援することで、空き物件の活用や地域の商業振興につなげています。
詳しい制度内容や申請方法については、桐生市ホームページをご覧ください。
店舗情報
- 店舗名
-
MAMEHICO紫香邸(マメヒコしこうてい)
- 所在地
- 桐生市宮本町3-6-30
- 代表者
- 株式会社セレンディピティ 代表取締役 井川啓央
- 事業内容
-
飲食店(カフェ)
- 電話
- 0277-46-8982
- 営業時間
- 午前8時~午後5時
- 定休日
- 火曜日・水曜日
- おすすめメニュー
-
赤城山あんみつ、お茶とコーヒー、和朝食
※和朝食は、季節や仕入れ状況などにより内容が変わります。
- その他
-
- 無料で登録できる「メンバー」制度あり。
- 有料の「おうえんメンバー」制度あり。
- メンバー向けのイベント・交流活動などを実施しています。
- 庭づくりなどの活動も行っています。
※メンバー以外も店舗を利用できます。
※営業時間や定休日は、情報掲載時より変更されている場合もありますので、ご確認の上ご利用ください。


店舗地図
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このページに関するお問い合わせ
産業経済部 商工振興課 商業金融担当(3階)
〒376-8501 群馬県桐生市織姫町1番1号
電話:0277-32-4104
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