金善ビル
金善ビルは、桐生市堤町地内に所在した金善織物の2代目金居常八郎が建てたもので、ビルの名称は初代金居善太郎の屋号である「金善」を使用した。
建物は、鉄筋コンクリート造地下1階、地上4階建、陸屋根の屋上を持つ。
平面は正面(東側)及び背面(西側)が約8メートル、側面(北・南側)は約9メートルの方形である。
構造は建物中央の独立柱を中心に四方向へ梁が架かり、各壁面中央部のみに柱が建てられ、四隅には柱がなく、ラーメン構造と壁構造とが混在する建物となっている。
外観は、三層のデザインで構成され、下部は石積のデザイン。中間部は縦長に区画され、窓は縦長の上下窓となり壁に白磁タイルを貼る。上部は横線を強調し、頂部のパラペット部にレリーフを飾り象徴性を増している。また、一階と二階には防火用の鋼製のシャッターが取り付いている。
内部は、一階の天井高が4.8メートル、内壁は漆喰塗、各柱には柱頭飾が施され、他にも天井や梁、開口部周りにも漆喰による装飾が見られる。階段部分は木造となっている。
本ビルは、大正時代後期の建造物で、地方都市に存在する鉄筋コンクリート造の建造物の過渡的な形態を持つ極めて貴重な存在である。
- 区分
- 国登録有形文化財
- 登録年月日
- 平成18年3月27日
- 所在地
- 桐生市本町五丁目345
- 構造
- 鉄筋コンクリート造、地下1階、地上4階建、延床面積432.08平方メートル
- 年代
- 大正末期
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