森島家住宅
登録文化財について
- 名称・員数
- 森島家住宅(もりしまけじゅうたく) 5棟
- 区分
- 登録有形文化財(建造物)
- 登録年月日
- 平成18年8月3日
- 所在地
- 群馬県桐生市東四丁目2-24
-
公開等
- 個人住宅のため非公開
名 称 |
員数 |
構造・形式・規模 |
年代 |
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1棟 |
木造平屋建、瓦葺 建築面積 502平方メートル |
大正13年以降 |
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1棟 |
木造2階建、瓦葺 建築面積 21平方メートル |
大正13年以降 |
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1棟 |
木造3階建、瓦葺 建築面積 26平方メートル |
昭和26年以降 |
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1棟 |
木造、瓦葺 塀:延長 46メートル |
大正13年以降 |
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1棟 |
木造、瓦葺 |
大正13年以降 |
森島家住宅配置図
森島家住宅は、森秀織物株式会社の南北約130メートル、東西約30メートルの細長い敷地の南西側に位置する。初代森島秀により森秀織物工場の事務所兼居宅として建築された。
敷地内には、南側から庭園、主屋、北西に2棟の土蔵、東側に別棟の浴室がある。南側の道路に沿って和風の表門と瓦葺の板塀が建ち、西側はコンリート塀が廻り旧鋸屋根工場の壁面へ繋がる。内部は、表門から北へ延びる土塀が事務所の玄関に接続し、住宅と工場施設を区別する。
森島家住宅の建物
森島家住宅 主屋
森島家住宅主奥は、庭園の北に南面して建つ東西16.9メートル、南北9.52メートルの木造平屋建瓦葺の西面が切妻造、東面が寄棟造の近代和風建築である。
東北角に台所を設け、南側は板敷きの事務室でかつては帳場であった。南側に突出して玄関が付き、西側は板敷きの応接室となっている。古写真を見ると玄関は切妻造瓦葺の和風であったが、外壁をモルタル塗、正面はパラペット形式に、屋根も鉄板葺の洋風に改築されている。外壁の一部にはスクラッチタイルが張られ、玄関叩きの四周もタイル張りとなっている。応接室は当初から洋間であったが、外壁は玄関と同じモルタル塗りとし、窓周りも改修されている。
主屋本体は庭に面した南側に幅1.05メートルの廊下を設け、廊下に面して東から6畳、8畳の間取りとし、北側も同様の間取りとなっている。この4部屋は襖で仕切られているが、取り外すことにより28畳の大部屋となった。寝起きするだけでなく、人寄せの際や製品である反物を検品したり、問屋に広げて見せたりする場としても使用された。西側には押入れを設け、当主夫妻が居住していた西側の奥座敷2部屋とを区分している。
奥座敷の廊下に面した南側は8畳間で床の間、違い棚が設けられ格式の高い造りとなっている。北側は、東蔵の蔵前と繋がる6畳間である。
奥座敷は当主の居室だけでなく、大口取引がある問屋などの接待にも使用された。奥座敷の屋根は南側に壁を立ち上げ、表座敷側に比して一段高く造られ、屋根勾配も緩い。
天井も高かったが、後に表座敷と同じ高さに整えられたと伝えられている。南側廊下の突き当たりに隠居屋(子ども部屋)として東西3.75メートル、南北4.82メートルの6畳間が独立した状態で建てられている。
北東には寄棟造、瓦葺の3.76メートル四方の独立した浴室が設けられている。浴室と東蔵の間には寄棟造、瓦葺の東西2.62メートル、南北2.23メートルの便所が設けられている。
森島家住宅 東蔵・西蔵
東蔵
東蔵は、主屋北西に南面して建てられた木造2階建、切妻造、瓦葺の土蔵で、外壁は洗出のモルタル仕上げである。
かつては織り上がった反物の収蔵庫であり、南側の出入口の前は蔵前と呼ばれるやや広い空間で製品の出し入れや検品のために使用された。
西蔵
東蔵の西側に突出して建つ木造3階建、切妻造瓦葺の土蔵であり3階部分は8帖の座敷として増築されたものである。外観は階段に沿った変則的な屋根を持つ住宅の様で外壁はモルタル塗、1.2階の内壁は板張りとなっている。南側に出入口を設け廊下を介して主屋と接する。
現在地には、第二次世界大戦後、織物参考館“紫”の北西隅に移築された現在の織蔵が建てられていたが、その跡地に生糸の倉庫として新築された。
森島家住宅 門・塀
表門
敷地南側の旧道に南面して建つ木造切妻造瓦葺平入の門で、間口は2.69メートルである。内側に控柱を持ち、両開戸で西側に1.69メートル、東側に1.77メートルの袖壁が設けられている。袖壁は漆喰塗で腰部は下見板が張られ、棟には瓦を載せ共に潜戸を設ける。門の前後は花崗岩の石敷である。主屋と同時期の建築と考えられる。
板塀及びコンクリート塀、土塀
板塀は表門西側の袖壁に連なり南側の旧道に沿ってコンクリート製の土台上に建てられている。縦長の板張で総高2.32メートル、棟に瓦を乗せ延長は12.9メートルを測る。コンクリート塀は西へ伸びた板壁に連なり、西側へ回り込んで敷地を囲み北へ伸びる旧道に沿って延長は30.25メートルを測る。全面コンクリート製の塀で高さは2.32メートルである。モルタル塗りで1.52メートルから1.76メートル間隔に、幅16センチメートルのモルタル塗りの補強柱によって四角に区画され、その内側は敲(たた)かれたように荒く仕上げられ、淡い紫色となっている。土塀は表門西側から玄関西側に設けられたもので、通路と内庭を区別する。高さは1.96メートルで下半分は板張り、上半分は鼠漆喰塗りで、棟には瓦を乗せる。4尺(約1.2メートル)毎に柱が建ち、一つおきに窓が開けられている。玄関脇には片引戸を設け内庭に通じる。
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